ダナムバレイレポート〜2018年11月(田島)
2018年11月
理事の田島がダナムバレイ(ボルネオ島)で調査研究活動を行いました。
11/7
こんにちは、本日よりオランウータン調査のため、ダナムバレイ自然保護区へと入ります。写真とともに研究現場の雰囲気ができるだけ伝わるような報告をしたいと思います(田島)
11/8
今日はリナとケイトの親子を観察できました。
朝からイチジクやララン(上の写真)を食べていました。夜のベッドの位置を特定できたので、明日は4時半起きでオランウータンの起床から観察します!ということで私も早く寝ます(田島)
11/9
今日も朝からリナ親子を観察、すると果実のなる木で他の親子と出会う珍しい場面が見れました!子どもどうしは仲良くレスリング遊び!母親どうしは無関心で、その間で子どもが夢中で遊び、母親が移動すると遊びは終了という流れでした。
ロム(右)とケイト(左)が樹上で遊んでいる場面です。ケイトは女の子、ロムは男の子、2人とも約7歳の同世代です。ケイトから駆け寄って遊び始めましたが、ケイトから先にやめてお母さんの元へ戻りました。「野生オランウータンの出会いと別れ」という貴重な場面を観察できて感動しました!(田島)
11/11 番外編
みんなの楽しみは夕食、アシスタントが作ってくれます。
昨夜はチキンカレーでした。パンチの聞いた辛さですが、ご飯が進むので暑い森での肉体労働(野外観察)の後にはちょうどよいです(田島)
11/10
今日は少し珍しいRuby親子を発見、夕方まで追跡しました。娘の名前はスーキー、4歳。つぶらな瞳でこちらをじーっと見てました。個体の識別が正しいか確認するために糞を採取、後でDNA鑑定します
11/12
今朝は4時間で約5キロ歩き、オランウータンを探しましたが、見つかりませんでした。午後は大雨で残念ながら探索は打ちきり。
アシスタントがバナナをすりつぶして揚げまんじゅう(?)を作ってくれました。これがとても美味しくて私の新たな好物になりました。(田島)
11/14
なかなかオランウータンが見つからず苦労してます。やはり果実が少ないようです。先日出会えたオランウータンも樹皮を食べていました。助手のピオは休み時間にオランウータンが食べた植物の種類の同定作業をしてました。また明後日より調査を再開します。(田島)
11/15 番外編
マレーシアではバドミントンが人気です。田島が元バド部ということもあり、夕食時はいつもバドミントンを見ています。日本で見れない国際大会が見放題。ちなみにマレーシアで人気の日本人選手は、女子の山口茜のようです(田島)
11/17
昨日の夕方、やっとオランウータンが見つかりました!若いオスのカイ、15歳。今朝は5時半から観察しました。なかなか起きず、7時半まで堂々と寝坊するカイ。若いオスの気ままな生活、羨ましく見てました。(田島)
11/19
フランジ雄、ゴテンを朝5時半から観察しました。朝からイチジクをたらふく食べた後、そのまま樹上で長い昼寝をしてました。野生オランウータンのうたた寝シーンをどうぞ。(田島)
11/20
今日はオランウータン観察はお休みです。助手たちはオランウータンが食べた植物のサンプルを整理してました。こうしたデータを毎日積み重ねることは、オランウータンがどのような環境で生きているのか理解するためにとても重要な仕事です。(田島)
11/23
助手のピオと一緒にダナムバレイにある研究センターを訪問し、所長にお会いして活動報告と今後のご相談をしました。ここは世界中から集まる研究者の拠点です。私の予定もこれでほぼ終わりです。明日、ダナムバレイを発ちます。(田島)
11/24
調査を終え、ダナムバレイから戻りました。次は来年です。
皆様のおかげで、野生オランウータンの研究を続けられています。
ありがとうございます。
ご支援のお願い『挑戦!オランウータンの父親さがし』
今年から私はここダナムバレイで「オランウータンの父親さがし」を始めています。
レポートしたような地道な調査研究活動を積み重ねる必要があり、長い時間がかかります。
しかしながら、2019年度の調査を続けるための助手を雇用する費用などが不足しているという問題にあたっています。
そこで『挑戦!オランウータンの父親さがし』と題したクラウドファンディングをはじめました。
皆様からの温かいご支援を心よりお待ちしております。
研究テーマやその意義などを詳しく書いてあります。一度キャンペーンサイトをご覧いただけるとうれしく思います。
何卒よろしくお願いいたします。